二十歳の頃、英語が全く話せない、聞けない、読めない私は、

イギリスの避暑地と呼ばれているブライトンへ3週間ほどホームステイに行きました。

そして一度、週末を利用して一人ロンドンへ観光へ行きました。

地球の歩き方を頼りにチケットを買い、

ロンドン行きの列車に乗り向かいました。

「ロンドンへ行く」ということが目的だったため

特に何かをしたかはあまり覚えていないのですが、

帰りの電車のことは今でも鮮明に覚えています。

主要な観光地を巡り、ご飯を食べ、

暗くなる前に帰ろうと思い、帰りの列車に乗りました。

ブライトンからロンドンまでは約1時間くらいだったような気がします。

ボックス席に座り、小説を読みながら、ブライトンに着くの待ちました。

少しずつあたりは暗くなり始め、

「なんか俺海外にいるんだなぁ」と思いながら

小説の世界に浸っていきました。

しかし少しずつ、不安が頭をよぎり始めました。

「もう2時間くらい経つのにまだ着かないな・・」

ブライトンの駅は終点だったため、着いたらすぐ分かるはずです。

「ひょっとしたら乗った列車は各駅だったのかも知れない。

とりあえず終点だから着いたら分かるしまぁ大丈夫かな」

と、また小説の世界へ。

それからもう一度時計に目をやると

もう3時間は経っていました。

これはちょっとおかしい。

列車の先頭へ行き、

「ブライトンへ行きたいのですが」と

車掌さんに地図を見せながら尋ねました。

すると車掌さんはびっくりした顔をして

「この電車はブライントンへは行かないよ!

今逆方向へ進んでいるよ!」

と教えてくれました。

彼によると、南部へ向かっている列車だったのですが、

途中からUターンをして北部へ向かっているとのことでした。

でもその時はなんとなくしか意味は分かっておらず

ただ電車を間違えていたことだけは分かりました。

外はもうすでに暗くなっていました。

電車が駅に着いてしまうので続きはまた明日に書きます。

こう書いていると当時が鮮明に浮かびますね。

今日も良い夜を。

Posted by:Grow Shigeo

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